北米とイギリスを中心にホームレス問題について発信している「Invisible People」の動画を紹介したいと思います。
ここで付けられている日本語訳は「Invisible People」のYouTubeチャンネルへ無償提供されています。
アメリカ、ニューヨークの路上で生活するホームレスの少女へのインタビューです。
ニューヨークの路上で生活し、平和を望むホームレスの少女
インタビュアーがマンハッタンの歩道にメッセージボードを持って座っているリーザを見つけたそうです。
リーザは22歳で、ニューヨークで2カ月間ホームレスをしています。
Leeza, we’re here in Manhattan.
リーザ、ここはマンハッタンだね
00:03 リーザ:
Yes we are.
そうね
00:04 インタビュアー:
We’re out here on the streets.
今僕たちは路上にいるんだけども
00:05 インタビュアー:
Tell me about it.
話を聞かせてもらえる?
00:08 リーザ:
It’s hot.
暑いね
00:09 インタビュアー:
It’s really hot today.
今日は本当に暑いね
00:11 リーザ:
Yeah, um,
ええ
00:14 リーザ:
I don’t know, what do you want to know?
どうしよう、何を話したらいい?
00:16 インタビュアー:
Well, how long you been out here?
じゃあ、どれくらいここで生活してるの?
00:18 リーザ:
I’ve been on the streets in New York for a couple months.
ニューヨークの路上で2カ月くらいになる
00:22 インタビュアー:
How’d you end up here?
どうやってここまで来たの?
00:24 リーザ:
I took a bus. (chuckling)
バスに乗ったわ(笑)
00:27 インタビュアー:
Just took a bus getting away from
以前にいた場所から
00:29 インタビュアー:
wherever you were?
バスに乗ってきたんだね?
00:30 リーザ:
Well, Yeah I guess you could say that.
そうね。そういうことになるわ
00:34 リーザ:
Got in an argument with my adopted parents
養父母と口論になって
00:38 リーザ:
a couple years ago and then I started traveling
2年くらい前から旅を始めたの
00:41 リーザ:
and I ended up back on the East Coast.
そして東海岸まで戻ったわ
00:44 インタビュアー:
So you’ve been traveling for a bit?
ということは、少しの間旅行しいるってこと?
00:46 リーザ:
Yeah, for a few years.
そうね。数年間
00:48 インタビュアー:
What’s your favorite place?
好きな場所は?
00:49 リーザ:
The West Coast.
西海岸
00:51 インタビュアー:
Yeah?
そうなの?
00:52 インタビュアー:
Which part of the West Coast?
西海岸のどこ?
00:53 リーザ:
I like California.
カリフォルニアとか
00:55 リーザ:
Yeah? Yeah.
ええ
00:56 インタビュアー:
I lived in Los Angeles.
私はロサンジェルスに住んでいたよ
00:57 リーザ:
Nice.
いいね
00:58 インタビュアー:
Yeah.
うん
01:00 インタビュアー:
I do a bit of traveling myself.
一人でちょっと旅行するんだ
01:02 リーザ:
That’s cool.
いいね
01:03 インタビュアー:
Yeah.
うん
01:04 インタビュアー:
So now, how you surviving out here?
じゃあ、どうやってここで生活しているの?
01:07 リーザ:
Barely, but The sign.
ほとんど何もないけど、メッセージボードとか
01:10 インタビュアー:
Little bit of kindness?
ちょっとした寄付とか?
01:11 リーザ:
Yup.
そう
01:12 インタビュアー:
Goes a long way.
助かるね
01:13 リーザ:
Definitely.
ほんとに
01:14 リーザ:
I’m actually trying to save everything I got
実はお金を貯めようとしてて
01:16 リーザ:
to get back on the West Coast.
西海岸に戻るためにね
01:19 リーザ:
It’ll work.
上手くいくわ
01:21 インタビュアー:
Where’d you sleep last night?
昨夜はどこで寝たの?
01:23 リーザ:
In front of a church.
教会の前で
01:25 インタビュアー:
Oh my gosh.
そうなのか
01:26 インタビュアー:
My friend James who’s behind us slept
今後ろにいる、友だちのジェームズも
01:29 インタビュアー:
on church steps last night, too.
昨日の夜は教会の階段で寝てたんだよ
01:31 リーザ:
Yeah.
うん
01:32 インタビュアー:
My gosh.
大変だね
01:34 インタビュアー:
What was your first day homeless like?
ホームレス初日はどんな感じだった?
01:37 インタビュアー:
When you first ran away
はじめに家を出て、
01:39 インタビュアー:
and you realized you had no place to go.
行き場所がないとわかった時
01:44 リーザ:
Scary at first,
初めは怖かったけど
01:46 リーザ:
but then I met some people
何人かの人と会って
01:49 リーザ:
and they kind of took me under their wing, so
私を助けてくれたから
01:52 リーザ:
it was alright.
大丈夫だったの
01:53 インタビュアー:
And you learned the streets quick?
そして、路上生活をすぐに身に付けたの?
01:55 リーザ:
Yeah.
そう
01:56 インタビュアー:
Now, what’s your future like?
じゃあ、将来はどうしたい?
01:58 リーザ:
Well, I want to go back to California,
そうね、カリフォルニアに戻りたい
02:01 リーザ:
‘cause my best friend has a job in a restaurant for me.
親友が私のためにレストランでの仕事を見つけてくれてて
02:05 インタビュアー:
Awesome.
すごいね
02:06 リーザ:
Yeah, and she said I can come and stay with her
ええ、そして彼女のうちに泊まらせてくれるって言ってくれて
02:08 リーザ:
until I figure my stuff out, so.
落ち着くまでね
02:10 インタビュアー:
Great.
いいね
02:11 リーザ:
Yeah.
ええ
02:11 インタビュアー:
Awesome.
素晴らしい
02:12 インタビュアー:
If you had three wishes, what would they be?
もし3つ願いが叶うなら、何を願う?
02:23 リーザ:
That I was off The street
路上生活から抜け出して
02:25 リーザ:
and had my own place to stay.
住む場所があって
02:28 リーザ:
That
あと
02:31 リーザ:
people were all kind to each other
みんなお互いに思いあって
02:35 リーザ:
and that there was no war, ‘cause I
争いが無いの
02:38 リーザ:
really don’t like violence, so.
暴力は本当に嫌いだから
02:40 インタビュアー:
Great wishes.
素敵な願いだね
02:42 リーザ:
Thank you.
ありがとう
02:42 インタビュアー:
Thank you very much for talking.
話を聞かせてくれてありがとう
02:44 リーザ:
You’re welcome, thank you for asking.
どういたしまして。話を聞いてくれてありがとう
彼女は一時的にホームレス状態になっているようです。
また、以前に取り上げたEJと同じく養子で、養父母との口論によって家を出てきています。
ニューヨークの路上で生活し、平和を望むホームレスの少女の家庭問題
EJのインタビューでもあったように、アメリカで子供のうちにホームレスになる理由として家庭での問題が挙げられます。
EJとリーザは二人ともたまたま養父母との問題が理由でホームレスとなり家を出ていますが、アメリカでも日本においても、養父母からの虐待などが特別多いというデータ上の事実はありません。
養子縁組の全体件数と虐待などの報告件数の割合から見ても、養父母の虐待などの方が多いということはないようです。
「養父母からの虐待」などは、メディアにセンセーショナルに取り上げられがちなのだと思います。
家庭での問題が原因で家から出てホームレスになる若者が多いのは事実ですが、特に「虐待」などの事例の多くは実父母によるものです。
ニューヨークの路上で生活し、平和を望む少女は一時的なホームレス
日本では平成28年の厚労省の調査で、80%以上のホームレスが3年以上路上生活をしているということなので、短期的なホームレスは少数ですがそれなりにいるのだと思います。
そもそもこの調査は調査時点でホームレスの状態にある方に対してのものなので、数カ月や1年などの短期のホームレスは調査にかかりにくいというのは言えると思います。
リーズの場合は幸運にも友人が助けてくれそうですので、長くても数年でホームレスから抜け出せそうです。
しかし調査からわかるように、一般的にホームレスの状態に入り、ある一定期間を過ぎると抜け出すのが難しい状態となり、ホームレスが「固定化」します。
中にはホームレスの状態から抜け出しても、すぐにホームレスの状態に戻ってしまう人も多くいますので、住む場所を一度失うと元の生活に安定して戻ることが難しいというのがよくわかります。
日本でのホームレス支援
日本では数多くのホームレス支援団体がありますが、その中に雑誌の販売を通して支援を行う「ビッグイシュー」という団体があります。
イギリスから始まったホームレス支援を行う雑誌「ビッグイシュー」は日本でも発行されており、札幌でも「ビッグイシュー」の販売が行われています。
札幌のビッグイシュー販売場所は以下の記事で紹介していますので、もし興味があったら一度手に取ってみてください。
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